便所の快適を確保する指標『換気回数』ってナニ?

毎日お掃除しても、臭いが気になることがあるのが便所です。排泄後の臭気が残ってしまうこともありますし、換気がスムーズに行われることが快適性を保つポイントになっています。室内の空気の入れ換えを表す『換気回数』についてお話しましょう。

 

■建築設計の中でも考慮されています

『換気回数』というのは、部屋の空気の入れ替えが、1時間あたり何回になるかを表した数字です。
建築基準法では、一人あたりの専有面積から、空間の用途によって1時間あたりの必要換気量を、立方メートルで表す方法が使われています。
近年、シックハウス症候群なども問題になっていますし、気密性の高い空間、人の集まる場所での換気に、基準が設けられているのです。
設計の段階で、『(20×居室の床面積㎡)÷(一人あたりの専有面積)=必要換気量』として計算されます。
20は、成人男性の安静時の呼気相当の数字です。
しかし、便所の場合には、臭気の問題をクリアできる空気の入れ換え能力が必要になります。
空調・衛生工学会規格「HASS 102 1972」による換気回数は…
・便所(使用頻度大)10~15
・便所(使用頻度少)5~10
…となっています。

 

■便所の換気について

換気には、『自然換気』と換気扇などを利用した『機械換気』があります。
吸気・排気の双方を『機械換気』とする第一種換気、吸気のみ機械で行う第二種換気、排気のみ機械で行う第三種換気に大別されます。
住宅の換気システムにもよりますが、便所では排気に機械排気を使う方式が多く採用されています。
機械排気では、ファンを回して空気を室外に送り出していますから、ファンの能力が低下してくると『換気回数』に見合った排気ができなくなり、臭いが気になってきます。
便所では、衣類の摩擦や、トイレットペーパーの取り出しで細かい綿埃が出やすく、換気扇の中にもたまっていきます。
便所の臭いが気になる、臭気のこもりやすさを感じるなら、換気の点検をうけてみると良いでしょう。

 

■便所の点検はどこに頼む?

便所の点検は、“設備やさん”と呼ばれる専門業者に相談してみましょう。
便器などの上下水道への接続工事、換気システムの設置など、住宅設備について広い知識と技術を持っています。
無料相談や、無料見積もりなど、自宅まできてくれるサービスをタダでやってくれる業者なら、料金の心配をせずに気軽に問い合わせできますね。
手の届かない部分のホコリを取り除くだけで『換気回数』が回復するかもしれません。
換気システムの不良や、便器の古さが原因であれば、設備について相談することも出来ます。

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