給湯器で使う『ペアチューブ』ってどんなもの?

給湯器の追い焚き装置の配管では、『ペアチューブ』という配管が使われています。“ペア”という言葉から、「2本管がセットになっているのかな?」と想像できますが、それほど有名な部材ではないかもしれませんね。給湯器のペアチューブについてお話しましょう。

 

■給湯器の追い焚きせ装置には往路・復路がある

給湯器の追い焚き操作では…

・ぬるくなった浴槽内のお湯を引き込む
⇒給湯器の熱交換器で温め直す
⇒熱くなったお湯を浴槽内に戻す

…ということが行われています。
このためお湯を給湯器に引き込むときと、温めたお湯を戻す時の2つの配管が必要になります。
給湯器に使われているペアチューブは、この2つの配管がまとめてあり、施工しやすく、見た目のごちゃつきがないというメリットがあります。
内径は10mm、13mmが主流で、熱可塑性エラストマーなら-20℃~90℃までと対応温度が広く、PVCの場合には、0℃~80℃の対応温度となっています。
いずれも、ホースのように曲げられる素材ですから、ユニットバスのカバー内側の隙間に添わせられ、長さの調節もカッターなどで簡単にでき、循環器との接続も“たけのこ”と呼ばれる凹凸のある管に差し込んでつなぎます。

 

■リノベーションや配管改修では?

最近は中古住宅のリノベーションが盛んになってきました。
ストック住宅の活用を進める動きがありますし、新築で立てるよりも予算が抑えやすく、便利な場所の築古なら土地付きで探すよりも立地条件のよいものが見つかることもあります。
給湯器設備の寿命は10年程度ですが、配管は20~30年で更新を考えた方が良いでしょう。
物件の状態によって、リノベーションにあわせて配管を更新しておけば、数年で配管工事のため、床下や壁を剥がすようなリスクを下げられます。
ペアチューブ部分も、浴槽カバーの取り外しがし易いタイプなら、工事は大掛かりにならずに済むでしょう。
浴槽の交換を予定しているのなら、ペアチューブも交換したほうが良いでしょう。
カビのような劣化した素材がお湯に混じってくる事があります。

 

■ペアチューブの交換は給湯器専門業者に

配管設備というのはデリケートな部分があり、水圧に応じた内径や材質を選んで設計します。
また、接続部分の施工の良し悪しで設備全体の寿命を左右する事があります。
追い焚きのときにお湯の汚れが気になる場合、ペアチューブの劣化が関係している事もあるのです。
いまのお風呂の追い焚きに不満があるなら、給湯器の専業者に点検をかねて相談してみると良いですね。

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