給湯器内部の仕組みを知ってトラブル対策

蛇口をひねるといつでもお湯が使え、ボタン一つでお風呂が沸く…給湯器は、毎日の暮らしに欠かせません。ちょっと内部の仕組みを知っておくと、不調の深刻度を判断する材料になります。深刻な症状をそのままにして給湯器の寿命を縮めることがなくなれば助かりますね。給湯器内部の仕組みについてお話しましょう。

■ガス給湯器の仕組み

ガス給湯器は、水道水が給湯器内を通る間に、ガスを燃焼させて作った熱を受け取ってお湯を出しています。

① 適量の水がスムーズに循環する
② ガスを安全に燃焼し、熱を伝える
③ 制御している基盤が正しく作動する
この3つが連携して、「蛇口をひねるだけでお湯が沸かせる」仕事をしてくれます。

水しか出ない場合には、ガスが来ていないか、電気系統がエラーを起こしているかもしれません。
ガスメーターの安全装置をチェックし、電源を入り切りしてもすぐに運転が止まってしまう場合には、水漏れが起きているかもしれません。
数百円のパッキンを交換するだけで寿命が伸びます。
また、異音の種類でトラブルの原因を予想できます。
・「ぼんっ」不完全燃焼
・追い炊きの「ボコンボコン」ポンプ内の汚れ、熱交換機劣化、配管勾配のゆがみ
・「ぶぉー」「ピー」排気の通りに関係する部品の異常

■ガス給湯器の部品について

使う人にとっては、「蛇口をひねるだけ」「スイッチを押すだけ」のカンタン操作でお湯が使える機器ですが、たくさんの部品が集まって仕事を完成させている“精密機械”です。
・水量センサー
・燃焼ファン
・イグナイター(ガス燃焼のため連続して火花を出す)
・ガス電磁弁(ガス量を調整)
・ガス比例弁(燃焼に適切なガス量のバランスを調整)
・水量サーボ(設定湯温と能力を調整)
・バイパスサーボ(バイパス回路水量を調整して湯温を安定させる)
・温度ヒューズ(異常加熱を防ぐ)
・給湯熱交換器・ふろ熱交換器
・漏電安全装置(漏電を感知して電流カット、落雷の過電流カット)
主なものを書き出してみましたが、どの部品の調子が悪くても、ガス給湯器の不調が起こります。

■ツボを押さえた手入れが寿命を延ばす

ガス給湯器を快適に使い続けるためには…
・汚れをためない:ジャバなど掃除、ストレーナー掃除
・適正な設定温度:高温設定は部品の劣化・変形を早める
・異音・エラーに注意:劣化や異常のサインに素早く対応する
一部部品の異常に気付いていながら、だましだまし使っていると、負担がかかり寿命を縮めることになります。
自分で対応できることをチェックしても不具合が続くなら、迷わず専門業者の点検を受けましょう。

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