給湯器と燃費のお話~コスパを考える

できれば光熱費を安く抑えたいと考えるのは皆さん同じなのではないでしょうか。しかし、熱効率が良く燃料使用量を削減できる機種は、導入費用が高くなりがちですから、新築やリノベーションのタイミングでの検討がおすすめです。ここでは代表的な給湯器の燃費とコスパを見ていきましょう。

■ガス給湯器とエコジョーズ

ファミリーで1日425リットルのお湯を使うとしてコスパを計算してみます。
東京の平均水温は15.2℃ですから、この温度から42.2℃⇒27℃の温度上昇に使う熱量だと
425リットル×27℃=11,475キロカロリーの熱量を出す燃料代を調べました。
※都市ガス1㎥=128円としました。

・ガス給湯器の熱効率はおよそ80%
必要な熱量14,343.75キロカロリー相当⇒必要なガス代170円
1ヶ月分を25日使用した場合とすると…4250円、年間51,000円
導入費用20万円で10年使う⇒20万円+61万2000円=81万2000円

・エコジョーズの越効率は95%
必要な熱量12,079キロカロリー相当⇒必要なガス代144円
1ヶ月分を25日使用した場合とすると…3600円、年間43,200円
導入費用30万円で10年使う⇒30万円+51万8400円=81万8400円

■電気温水器とエコキュート

同じ条件で調べていきましょう。
※電気 1KWh=860キロカロリー
※スマートライフプランの電力料金1KWh=17.46円  としました。

・電気温水器熱効率90%
必要な熱量12,750キロカロリー相当⇒必要な電気代258円
1ヶ月分を25日使用した場合とすると…6,450円、年間77,400円
導入費用25万円で10年使う⇒25万円+92万8800円=117万8800円

・エコキュート熱効率3.0
必要な熱量3,825キロカロリー相当⇒必要な電気代78円
1ヶ月分を25日使用した場合とすると…1,950円、年間23,400円
導入費用60万円で10年使う⇒60万円+23万4000円=83万4000円

ここまで比べて、導入費用が低コストでコスパが良いのはエコジョーズ。
ただし、太陽光パネル設置など安い電力使用が保証されていれば、エコキュートが、設備投資分を取り返せるでしょう。

■経年劣化で燃費は落ちる

燃料と熱効率の違いで燃費、利用コスパを見てきましたが、これは、カタログ上の数値を参考にしていますから、条件によってはその通りにはならないかもしれません。
特に、使用年数が長くなってくると、変形や器具の緩みなど、新品のときと同じパフォーマンスを出すのがむずかしくなってきます。
最近、光熱費が高いような気がする…そんなときは、器具の点検を受けてみると良いですね。
点検やフィルターの清掃をするだけで、元のパフォーマンスが蘇るかもしれません。
ただし、8年を越えている場合には、そろそろ入れ替えのサインかもしれません。

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