給湯器の不完全燃焼と安全装置

小型の瞬間湯沸かし器では、不完全燃焼で人が亡くなる事故が起こったこともあり、一酸化炭素中毒や、立ち消えによるガス漏れには最新の注意が必要です。89年には安全装置の装備が義務化され、給湯器の安全性が高められました。給湯器の不完全燃焼と安全装置が作動した時の対処についてお話しましょう。

■給湯器の不完全燃焼が起こるとき

・給湯器の吸気・排気がスムーズでない
・老朽化で部品の摩耗や変形が起きている
・機器の内部にほこりやススがたまっている
・センサーなどの誤作動
不完全燃焼が起こると、安全装置が働いてエラーが起こることが多いのではないでしょうか。
エラー表示が出ている場合には、取り扱い説明書のエラーコードを確認してください。
不完全燃焼が起こりやすくなっている原因としては、塀で囲まれて通気の悪い場所に設置していたり、屋外設置では、枯れ草などごみが吸気・排気のルートをふさいでいたりするケースがあります。
部品の不具合や故障の場合には、炎が赤い、不安定、ガス臭いなどの症状が感じられることもあります。
プロに点検修理を依頼しましょう。

■安全装置が作動した時の対処

・電源プラグを抜いてから、復旧する
・ガスメーターと元栓を確認する
・吸排気の通気の悪さの原因が、ごみやほこりなら取り除く
不完全燃焼による事故を防ぐため、安全な運転ができない場合には、自動的に運転を停止します。
エラーコード101は「給排気異常(能力低下運転)」です。業者の点検修理はもちろん、老朽化の合図です。
121、122は「立ち消え安全装置作動」、721、722は「給湯立ち消え安全装置回路異常」です。スイッチの入り切りと、ガス元栓を確かめても復旧しない場合には、業者を呼んでください。
ガスを燃焼させて運転する性質上、内部部品の整備は危険ですから、専門業者に任せましょう。

■給湯器の不具合は点検を受けましょう

それまで普通に使えていたのに、エラーが良く出るようになってきた…そんな場合には、給湯器そのもの老朽化が原因かもしれません。
保証期間内なら、保証を使っての修理が可能ですが、8年以上たっている場合には、1か所部品を交換しても続けて不具合が起こるリスクがあります。
しかも、部品のストックは10年間ですから、せっかく修理しても2年以内に修理不能になるかもしれないわけです。
不完全燃焼が起こると、運転の自動停止が続き、まともに給湯器を使うことができなくなってしまいます。
エラー表示が出るようになってきたら、迷わず専門業者を呼んで、状態を確認してもらいましょう。

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