エアコンの電気代~冷房より除湿の方がかかるケースとは?

夏場の暑さは、湿度が高いとより厚く不快に感じます。冷房を使うと、冷たい空気が出るのはもちろん、湿度もさがり快適な環境を作ってくれます。除湿機能を使うと、温度を下げず湿度を下げてくれます。消費電力は、冷房のほうが大きい時ばかりではないというお話をしましょう。

■除湿をうまく使えば節電になるの?

湿度が15%下がると体感温度が1℃違うと言われています。
冷房を使って気温そのものを下げるよりも、除湿機能を使って体感温度を下げた方が、消費電力が少ないというイメージが持たれてきました。
設定温度は高めにし、除湿機能を使えば、少ない電力で済むのではないかという考えです。
ここで知っておきたいのは、気温と湿度の関係です。
湿度は空気中に溶け込んでいる水分が多いほど高くなります。
冷房機能で空気を冷やすと、空気中に溶け込んでいられる水分は低くなり、湿度が下がります。
冷房による乾燥を感じやすいのはこのためです。
除湿をするときには、『空気を冷やして空気中の水分を減らす』という作業を行っています。
除湿をしたために空気が冷え過ぎてしまう場合、室内に放出する空気を、適度な温度に調整しなければ寒くなってしまいます。
これでは、冷房よりも電力を使ってしまいますね。

■再熱除湿は冷房より電力を消費する

エアコンの除湿、冷房の機能をまとめると…
『冷房』
空気中の熱を取り除き、冷たい空気を部屋に送り出している。

『弱冷房除湿』
吸い込んだ空気の熱を取り除くときに、水分が減ることを利用して、湿度の下がった空気を部屋に送り出している。

『再熱除湿』
吸い込んだ空気の熱を取り除くときに、水分が減ることを利用して、湿度の下がった空気を部屋に送り出している。この時、空気の温度が下がりすぎないように温め直している。

同じ除湿でも、冷房とくらべて、電力消費が高くなるケースが出てくるということなのです。
○ 電力消費の大きさ:『弱冷房除湿<冷房<再熱除湿』

■電気代を節約するポイント

・弱冷房除湿を中心に稼働させる
・設定温度と気温の差が大きくなりすぎないようにする
・節電コースや控えめ運転を利用する
除湿は冷房より節電になる場合ばかりではないと知っておき、最適な運転の仕方を心がけることが、節電を成功させるポイントになります。
電気代が気になる場合、老朽化で効率が落ちていることも考えられます。
ホコリや汚れがたまっている、最近の機種に搭載されているエコ機能がついていないことが電気代を押し上げているのなら、無料点検、見積もりをしてくれる専門業者に相談してみると良いでしょう。

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