エアコンで熱中症対策~冷やしすぎの意外なリスク

夏の暑さからかかる熱中症には注意したいものです。屋外の直射日光に照らされることでかかるイメージがありますが、室内で過ごしていて熱中症にかかることがあります。エアコンの使い方で熱中症のリスクが高まるというお話をしましょう。

■冷やし過ぎは代謝を下げてしまう

熱中症は、冷やすのが良いと考えがちですが、日常的に低すぎる温度設定の中で過ごしていると、代謝が下がり、『汗をかいて体にこもった熱を発散する力』が弱くなってしまいます。
すると、それほどの暑さでもないのに体温調節がうまくいかず、熱中症の状態に陥ってしまいやすくなるのです。
・冷房の設定がいつも低め
・冷たい飲み物や食べ物を食べることが多い
・体を動かすことが少ない
・じっと座っていることが多い
こうした条件に当てはまる場合、からだの冷えが原因で、汗をかきにくくなりますし、からだの機能そのものが鈍ってしまいます。
水分補給は大切ですが、キンキンに冷えたものばかり摂るのはやめて…
・常温の水を飲む
・適度に塩分を補給する(汗で失ったミネラルを補給する)
・適度に体を動かして代謝アップをはかる
と言ったことが、熱中症の対策には欠かせません。
『エアコンのかけすぎが熱中症になりやすい体質を作るかもしれない』のです。

■高齢者は節約しすぎに注意

エアコンはもったいない、節電したいなどと言った気持ちから、エアコンをできるだけ使わないよう我慢しがちですが、エアコンを適切に使わずに、熱中症になってしまうシニアが例年います。
シニアは、からだの中に熱がこもっていることに気づきにくく、体調の変化を自覚した時には、脱水症状が進んでいることが多いものです。
・白湯や常温の水を、一定間隔で、喉が乾いたと感じる前に飲むこと
・28℃くらいの温度設定でエアコンをオート運転する
からだが冷えてしまうほどのエアコンは避けるべきですが、高齢者は、温度変化を感じにくく、オート運転などで一定の室温以上になるのを防いだ方が良いのです。

■エアコンの上手な使い方

室温だけでなく、湿度のコントロールも熱中症予防には大事なポイントです。
汗は、蒸発するときに、からだの熱を奪って体を冷やす働きを持っています。
夏の蒸し暑い時には、湿度が高いため、汗の蒸発が進みません。
汗が熱を奪いながら蒸発することができず、からだの熱がこもってしまうことがあります。
エアコンで湿度を50%以下に保つようにすると、汗がからだの熱を奪う働きを十分引き出すことができます。
『温度、湿度のコントロール』、『常温の水分+ミネラル補給』が熱中症対策に役立ちますから、ポイントを押さえてエアコンを使って行きましょう。

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