ハイブリッド給湯器のメリット・デメリット
- 2017/6/6
- ハイブリット給湯器
空気熱交換器を取り入れて熱効率を高めた機器といえば、電気を主な熱源燃料とするエコキュート、ガスを主な熱源燃料とするエコジョーズなどが注目されていますね。この2つのいいとこ取りをしたハイブリットタイプの給湯器についてお話しましょう。
■ハイブリッド給湯器とは?
・リンナイ「エコワン」
・NORITZ「ハイブリッド給湯・暖房システム」
などのように、高熱効率の電気給湯器と、ガス給湯器の仕組みを併せ持った機種です。
<2015年リンナイの調べによると>
○ ガスを主な燃料とするエコジョーズの熱効率は、88%。
○ 電気を主な燃料とするエコキュートの熱効率は、121%。
○ ハイブリッド給湯器では、138%。*156%のものが2017年8月発売。
熱源となる燃料が違うことと、電気給湯では貯湯タンクにお湯を貯めて保温するので、数字そのものを比較するのは乱暴かもしれませんが、いいとこ取りで、元の燃料がもつカロリーを上回る能力を発揮するのはスゴイ能力ですね。
“省エネ”ができる能力では、特に抜き出ている機種です。
■ハイブリッド給湯器のメリット
・ランニングコストを抑えることができる。
・電気温水器よりもタンクがコンパクトで、保温のロスがない。
・貯湯タンクで不足する分をガスでアシストするので、お湯が足りなくなることがない。
深夜電力で安くお湯を作り、タンクの不足をガスで補う=電気給湯とガス給湯の短所をおぎないあっています。
しかも、一般的な給湯システムではなく、空気熱交換器の仕組みを使っていますから、燃料費が格安になります。
また、2つの燃料を使っていることと、貯油タンクを持っていることで災害にも強いとメーカーはアピールしています。
■ハイブリッド給湯器のデメリット
・本体価格、設置費用がそこそこ高い。
・オール電化の場合ガス設備や基本料金がもったいない。
・ガス給湯器よりも貯湯タンクのスペースを取る。
・貯湯タンク設置に基礎へのアンカー止めなどが必要。
・設置場所が限られるので、戸建て向き。マンションにはおおむね設置できない。
熱効率の面では、一番効率が良く、ランニングコストを抑えることができそうですが、ガス工事と、電気給湯器のどちらの工事も必要になります。
貯湯タンクは、エコキュート(電気温水器)よりもコンパクトですが、タンクの設置にはアンカー止めなどが必要ですから、条件によっては設置工事費もかかり、導入費用が一般ガス給湯器の4~5倍になることがありそうです。
検討するなら、電気温水器、ガス給湯器のどちらにも詳しい業者に相談しましょう。